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2015年3月の陰ヨガ:呼吸にフォーカス

Junostyle では、毎月テーマに沿って陰ヨガをご紹介しています。
「今月の陰ヨガ」3月のテーマは、「呼吸」です。

ベーシック&アドバンス:「呼吸を助けるクオータードッグ」
経絡シリーズ:「肩こりを軽減する陰ヨガ」

呼吸、浅くなっていませんか?

ヨガは、呼吸を大事にします。呼吸を使って、自身の体の声を聞いたり、体のもっと奥の空間(感情や心の状態)を探したりします。体と心のコミュニケーションには、呼吸という媒体を使う必要があり、心があって一つの体と捉えるヨガには、不可欠なものです。この点が、通常のフィットネスと大きく違う点でしょう。

呼吸が浅いという方は、少なくありません。長時間の姿勢の崩れから、物理的に肋骨や横隔膜が動きにくい方もいますが、気が詰まっていたり、心が閉じていることが、体へ影響している人もいます。呼吸の役割は、酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出することだけに限らず、嫌な気分など不要なものを体内から出す、気血の流れをよくする、リラックスさせるなど、様々な働きをしています。深い呼吸は、気持ちを伸び伸びさせ、胸(ハート)を開き、新しい物事のスタートを後押ししてくれるでしょう。

今月ベーシック&アドバンスで行っていく「クオータードッグ」は、肩甲骨周りから胸にかけて、固く縮こまった状態を開いてくれるポーズです。ぎゅっと縮こまり土の中で冬眠をするようにエネルギーを蓄積していた冬から、太陽の光を浴びて、活動を起こす春への転換を助けます。呼吸が巡る心身には、新しいポテンシャルに満ちた健やかな気で満ちていくことでしょう。

呼吸から肩こりを改善しよう!

現代社会では、多くの人が肩こりによる不調を訴えていますが、原因はさまざまです。血行不良が原因で肩こりになっている方、ストレスから気の巡りが塞がってしまっている方、寒さによる冷えが原因の方など、色々なパターンが考えられます。呼吸は、全身に巡らせるべき気の流れを助けています。呼吸が十分に行われないと、気の巡りだけでなく、血行も悪くする原因となります。春は陽気が発生してくる時期。陽気は上昇する性質があるため、体全体の気の巡りが良くないと、身体上部で滞ることが多くなります。肩こりは、そのひとつです。

春は、もうやってきています。エネルギーの観点からは、貯めること中心に過ごしていた冬の季節に終わりを告げ、新しいスタートをきっていく春への移行期です。
胸を開き、陽気を十分取り入れて、芽吹きたい季節。
季節ごとのライフスタイルを大事にする中医学によると、動きが始まる春は、心身の気の巡りを充実させたい季節です。今月の経絡シリーズ「肩こりを軽減する陰ヨガ」は、呼吸を含め、気の巡りを担当する内蔵(肝と肺)に焦点を当ててプラクティスします。

渡辺純子

株式会社ジュノスタイル代表取締役。Junostyle~自分らしい自然なライフスタイルを探す旅~というコンセプトのもと、陰ヨガ、アロマセラピー、食を通して「陰のあるライフスタイル」を提案。特に、女性のライフスタイルのバランスを追求し、日本全国やアジアで陰ヨガのワークショップを行っている。指導者養成にも積極的に取り組む陰ヨガ講師。

  • 現在、シンガポール在住。
  • 全米ヨガアライアンス認定講師・英国IFA認定アロマセラピスト。
  • 渡辺純子のブログ:https://junostyle.jp/ownerblog/