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陰ヨガとは?〈”癒し”のエッセンス〉

陰ヨガは、中国思想の陰陽思想をベース理論としたヨガ。だから、五行や経絡といった中医学の知識を適応してプラクティスをすることをします。生理痛に効くプラクティスとか、頭痛、食欲不振、PMS、生理不順、冷え、便秘に効くプラクティスなど、中医学ベースで不調の解決を促すヨガです。特に、自律神経でいったら副交感神経を優位にするタイプのヨガなので、睡眠の質が向上すると多くの人が実感しています。陰ヨガによって深く眠れるようになったというフィードバックは少なくありません。
副交感神経が優位のときは、内臓が修復し、心身がリセットします。陰ヨガは、リラックスを極めてくれるヨガとも言えるでしょう。

中医学の健康に不可欠な“陰の質“

陰ヨガを効果のあるものにするためには、そのプラクティスに『陰の質』を持つことが大切なポイント。中医学では、各内臓(五臓)は、睡眠中や休息中に精(せい)という活動の源を保存し、生理活動を維持していると考えられていますが、陰ヨガはこの保存する質やエネルギーと大いに関係しています。肝、心、脾、肺、腎のそれぞれの五臓が、それぞれの役割をもっていて、五臓に保存させたエネルギーを使って生理活動を行ったり健康を維持しています。また、怒、喜、思、悲・憂、恐、驚といった感情も五臓の中に内包されており、各五臓の健康はこの感情にも左右されます。


豊かな人生を送るための精神の成長と“癒し”

”癒し”というと、さぼってるイメージがある人もいるかもしれませんが、癒されることで、人は十分に活動のためのエネルギーを補充できます。頑張りたい人ほど、癒しの時間と空間は必要です。
また、五行思想でいうと、五臓には感情だけではなく、精神が宿っていると考えます。精神とは、人が人として成長するためにとても大切なもの。毎日の日々は、この精神を鍛えるためにあるといっても過言ではないかもしれません。例えば、執着しすぎてしまう精神は、脾の状態と関係があったり、決断をして人生を切り開いていく力は肝と関係があったりと、それぞれの精神状態と生き方と密接に関係しています。

身体の健康を維持することは、精神活動を支えることでもあります。だから、忙しさの中で枯渇し、疲労を抱えていては自分の精神に辿りつけず、人生の喜びなどに触れることができません。”癒し”の時間をもつことは、豊かな人生を送るために欠かせないと思います。陰ヨガは、癒しのある日々を支えるエッセンスを包括しています。


渡辺純子

株式会社ジュノスタイル代表取締役。陰(いん)ヨガ指導者。
Junostyle~自分らしい自然なライフスタイルを探す旅~というコンセプトのもと、陰ヨガ、アロマセラピー、食を通して「陰(いん)のあるライフスタイル」を提案。
とくに、女性のライフスタイルのバランスを追求し、日本全国やアジアで陰ヨガのワークショップを行っている。講師養成にも積極的に取り組んでいる。
全米ヨガアライアンス認定講師・英国IFA認定アロマセラピスト。
渡辺純子のブログ:https://junostyle.jp/ownerblog/