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<呼吸で実践する腸活!>

陰陽五行説によると、秋の季節は金の五行に属します。五臓は肺と大腸。つまり、呼吸と腸に関する健康は、密接に繋がっていると考えられます。呼吸を整えることで、腸を整えていこうというのが今月のテーマです。
9月に引き続き「呼吸」をテーマに、10月も冬に向けての心身の準備をしていく1ヶ月にします。

ヨガの観点から呼吸を見ると、心身の健康の状態を表しています。アーサナは呼吸を意識しますし、私の体感値から呼吸が入らないと体が動いて開いていかないと感じます。体が開いていかないと、柔軟性は向上しないですし、気の巡りも良くならないと感じます。

陰ヨガのベースである中医学の観点からは、呼吸を司る「肺」は「大腸」と密接に関わっていて、どちらかが不調になると、もう片方にも悪影響が及びます。大腸癌は肺に転移すると、私が最初に習った陰ヨガの先生が言っていましたが、実際にそうなっている人もいました。女性の癌に多い大腸癌なので、呼吸は大事にしたい体の機能の一つであると思います。

五臓「肺」は免疫力を司っています。体の外側の肌を覆っている免疫力です。既に陰ヨガ講座などで何万回と言及していますが、この免疫力を衛気(えき)といいます。衛気は、特に呼気の強さと関係しており、いかにきちんと健康的に呼吸が吐けるかが重要です。

「肺」が関係している部位は、気管支、鼻、喉です。乾燥した空気に触れると咳がでたり、寒くなってきて冷たい風に触れると風邪をひきやすくなったりするでしょう。呼吸を整えることは、風邪予防のための免疫力を養うことにも繋がります。

また、衛気は、肌の潤いとも関係していて、美肌に直結します。秋の乾燥した気候の中で、いかに内側から潤いを保つことができるかというのは、「肺」の気が十分に満ちているかにかかっています。「肺」の気を満たすためには、「肺」の機能が元気であることが必須です。
保湿クリームを塗ることも大事ではありますが、そもそも潤いをキープできる体質を身体に持ち合わせておくことは根本解決になります。

美肌は、美容の観点からも女性にとっては興味のあるところだと思いますが、それだけでなく健康を維持する(=老化を遅くする)ためにもとても大事なポイントなのです。「美容のためには腸をきれいにしよう!」といった類のフレーズをネットなどでよく見かけますが、お通じの良し悪いしは、美容だけでなく、健康への影響はとても大きいです。

陰ヨガは、「陰」の性質をもって内側から本来持っている回復力を養い、内臓の機能を改善し、気のバランスを整える力を与えてくれます。便秘のお悩みがある方は、この秋の季節に改善をされるといいでしょう。

現代は、何でも科学技術の力で即時解決しようとしがちですが、人として本来持っている力を維持する努力をすることを忘れてしまっては勿体無いと思います。また、何でも外側から持ってくる(お金で解決する場合がほとんど)ばかりだから、人が根本的に欲しいと願う幸せが内側に蓄積しないのかなとも感じます。

身体をケアしようと意識しながら毎日を過ごすことは、自分自身を労わることでもあり、それが幸せの種になると思います。「面倒臭い。」と言わずに、季節に応じた養生法を少しだけでも日常に取り入れてみませんか。

  • *Junostyleは、全米ヨガアライアンス認定スクールです。RYT200とRYT500の両資格の取得が可能であり、ヨガから瞑想までトータルで学べるヨガスクールです。特に、陰ヨガがメインとなりますが、ヨガを通して精神や心の質を高めることに注力しています。(詳細は>>>こちら
  • *過去のワークショップを一定期間視聴できます。見逃した方、まとめて学習やプラクティスをしたい方におすすめです。詳細等は、オンデマンド〈見逃し配信〉をご覧ください。

若林純子

株式会社ジュノスタイル代表取締役。陰(いん)ヨガ指導者。
Junostyle~自分らしい自然なライフスタイルを探す旅~というコンセプトのもと、陰ヨガ、アロマセラピー、食を通して「陰(いん)のあるライフスタイル」を提案。
とくに、女性のライフスタイルのバランスを追求し、日本全国やアジアで陰ヨガのワークショップを行っている。講師養成にも積極的に取り組んでいる。
全米ヨガアライアンス認定講師・英国IFA認定アロマセラピスト。
若林純子のブログ:https://junostyle.jp/ownerblog/