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水の五行と陰ヨガとその神秘

こんにちは。渡辺純子です。

2021年の最後の四半期となりました。今年は、以前はよく開催していた「季節の陰ヨガ」講座を復活させました。春、夏、秋とシリーズで開催し、季節に応じた陰ヨガと中国最古の医学書「黄帝内経」にある養生法をご紹介してきました。冬バージョンは、立冬が過ぎたあたりで開催を予定しています。水の五行は、陰ヨガにとって最も密接な五行なので、皆さんと一緒に陰ヨガをしながら、健やかな2021年の冬を過ごしたいと思っています。

水の五行は生命の源

水の五行は、基本となる五行です。陰陽で言えば、陰の質を最も包括している基礎です。五臓で言えば、生命の源となる元気を宿している腎にあたります。つまり、心身に陰の質(回復、保存、総括)を取り戻す(と言っても過言ではない!)陰ヨガは、腎にアプローチしているヨガと言えるでしょう。

腎は、先天の気と後天の気の両方を蓄積しており、特に、先天の気に関係する老化のプロセスの舵取りをしています。腎の気が弱くなれば老化が加速しますし、腎の気が十分に補充されていれば、若さを保ち健康を維持してくれます。
慢性疲労は腎の気が失われている状態とみて、腎虚(じんきょ)と言います。
顔のシワが増えてやつれたとか、白髪が増えたとか、疲労回復に時間がかかるなど、一般に言われる老化現象は自然な腎虚のプロセスです。しかし、問題は、老化を気にする年齢でないのにやつれていたり、実年齢に対して老化のスピードが早まっていることです。
長時間寝ても朝にまだ疲労が残っているなど慢性疲労を感じている方や不定愁訴がある方には、是非、陰ヨガを日常に取り入れて欲しいです。

補腎は健康の基礎

腎を補い(補腎)健康を維持するポイントは、いかに“休養を取れるか“ということに尽きます。

身体をきちんと休めていますか?

まず、“日常生活に十分な休養を取る余裕があるか”ということを見直す必要があるかもしれません。時間に余裕がない方は、身体も心も余裕もない生活をしている可能性が大きいです。質の良い休養を確保したスケジュールづくりをしたい。それが、Junostyleが提唱する“陰のあるライフスタイル”です。

次のポイントは、“十分に栄養を吸収できる元気な消化器や、睡眠の質を保つ陰の力を心身に併せ持っているか”ということです。栄養価の高いものを摂取しても、内臓に吸収力がなかったら意味がありません。身体の持つ自然治癒力を十分に働かせる環境づくりは、健康維持に必要なことです。特に、現代社会で頑張っている方々は、活動と休養のバランスを生活の中に見つけることが難しいかもしれません。しかし、活動を末長く維持するためには休養が必要です。落ち着きと静寂さを持つライフスタイルへと変えていくことです。生活の変化を余儀なくされた今こそ、その時ではないでしょうか。

陰ヨガと広がる世界観

陰陽五行論を哲学とする陰ヨガを始めてから、私が常に感じることは、身体の静寂さは、健康のバランスと調和を生むばかりでなく、自分自身の存在を肯定してくれることです。健康な人は、適切な自尊心を持っていて、ポジティブなエネルギーに満ち溢れています。そのエネルギーは、周りの人をも元気にするパワーがあります。そして、それがその人の魅力になったりもすると思うのです。

陰ヨガは、“リラックスするヨガ”と紹介されることが多いですが、それだけではなく、奥の深い神秘的な側面も合わせ持つヨガです。静止し、内観を促す陰ヨガは、プラクティスすればするほど、身体の感覚が研ぎ澄まされます。勉強すればするほど、自分のライフスタイルや在り方に興味が湧いてきます。
自分を取り巻く世界が奥深く広がると思いませんか?

(陰ヨガコラム『静寂さの先に待っているもの』に続く。)

季節の陰ヨガシリーズ「冬の陰ヨガ〜水の五行と“志”を司る腎の気」を開催します。是非、ご参加ください。

渡辺純子

株式会社ジュノスタイル代表取締役。陰(いん)ヨガ指導者。
Junostyle~自分らしい自然なライフスタイルを探す旅~というコンセプトのもと、陰ヨガ、アロマセラピー、食を通して「陰(いん)のあるライフスタイル」を提案。
とくに、女性のライフスタイルのバランスを追求し、日本全国やアジアで陰ヨガのワークショップを行っている。講師養成にも積極的に取り組んでいる。
全米ヨガアライアンス認定講師・英国IFA認定アロマセラピスト。
渡辺純子のブログ:https://junostyle.jp/ownerblog/