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初心に返る

こんにちは。渡辺純子です。
南の方から桜が開花し始めて、春の訪れを感じられる季節となりました。私は、春という芽吹きの季節が大好きなので、晴れの日にはふらりとお散歩に出ています。

陰ヨガを始めてから、季節の変化を感じるようになりました。陰ヨガのベース理論である陰陽五行は、「自然の動きに合わせて、日常生活を整えることが大切」と説きますが、純粋にヨガという観点からも、自然と関わることで身体の健康と心の調和を生み出します。さらには、人としてどんな在り方をするか、どんな人生を歩んでいくかというテーマにも繋がると思います。今日は春だからこそ、心掛けたい「初心に返る」ということに焦点を当ててコラムを書こうと思います。

唯一無二の春夏秋冬

過去の陰ヨガワークショップのテーマを見ていると、季節に関連したさまざまなテーマを取り上げてきたなぁと感じます。同じテーマもあるので、「もう、飽きたよ。」と思う方もいるかもですが(笑。
内容は、毎回ちょこっと違っています。その時の旬のテーマや課題もありますし、その時の発信者(私のこと)の想いもありますし、逆に、受け取る側の変化もありますし、参加者が違うと質問の内容が違ったり、出来上がる講座に相違が出てきます。

自然に目を向けても、同じ春、同じ夏、同じ秋、同じ冬は訪れません。春夏秋冬と毎年同じように季節は巡りますが、同じように見えて実際は唯一無二です。桜が早く開花する春もあれば、なかなか暖かくならない春もあります。暖冬もあればとても寒い冬もあります。猛暑もあれば、涼しい夏も。また、時間という軸を考慮に入れたら、2022年の春は一度しかないわけです。

アーサナと洞察力

意識せずとも過ぎていく春夏秋冬の様に、違いがあることに気づける力を「洞察力」と言います。本来、ヨガは、この「洞察力」を培うことをしてくれます。皆さんは、同じアーサナをいつも同じと思ってプラクティスしていますか?それとも、違いがあることに気がついていますか?
陰ヨガ指導者養成講座にて、こんな質問をされることがあります。
「陰ヨガは、ポーズ数が少ないのですが、これで指導ができますか?」と。
皆さんはどう思いますか?
このように感じるのは、一つ一つのポーズの本質を捉えられていないこと、洞察する力が不足しているからだと感じます。シークエンスは無限に作れますし、例え、同じシークエンスでも、そのプラクティスのテーマやインストラクションに同じものはありません。さらに、生徒さんが変われば、全く別のプラクティスになります。
仮にポーズ数が少ないので、教えることがマンネリ化すると感じている方は、正しくヨガの学びを進めてない方かもしれません。ゼロから適切にヨガを学び直した方がいいかもしれません。ヨガの学び方の視点を変えてみましょう。

初心に返ること

ヨガに限ったことではないと思います。私たちは、仕事でも、家事でも、何事も、慣れてくるといい加減に取り扱ったり、リピートするだけの思考停止の状態が起こることがあります。そこには、明晰さもなければ、好奇心や発見もなく、新しいアイデアや楽しみなどは生まれないでしょう。さらには、本当はそうではないのにも関わらず、間違った考えや勘違いを信じるようになり、他人を責めたり愚痴ったりする面白みのない毎日を送るハメになります。

大事なことは、常に「初心に返ること」を心掛けることです。取り組んでいるものによっては、「ビギナーズマインド」という言い方もできます。別の言い方をすれば、初めてそれに触れるような気持ちで好奇心を持つ、またはおかしな慣れ方をしないということです。

いつも行っているアーサナを、今一度感じるようにしてみてください。呼吸を静かにして、耳を澄まして身体の声を聞いてみてください。何か新しい気づきがやってくるかもしれません。この春のヨガは、今一度新たな気持ちで、初心に返ってみたいと思います。

渡辺純子

株式会社ジュノスタイル代表取締役。陰(いん)ヨガ指導者。
Junostyle~自分らしい自然なライフスタイルを探す旅~というコンセプトのもと、陰ヨガ、アロマセラピー、食を通して「陰(いん)のあるライフスタイル」を提案。
とくに、女性のライフスタイルのバランスを追求し、日本全国やアジアで陰ヨガのワークショップを行っている。講師養成にも積極的に取り組んでいる。
全米ヨガアライアンス認定講師・英国IFA認定アロマセラピスト。
渡辺純子のブログ:https://junostyle.jp/ownerblog/