こんにちは。
ジュノスタイルの若林純子です。

ヨガから自然に進んだ瞑想のプラクティスは、6年前にスタートしました。瞑想の実践と勉強を深めていく度に、ヨガにおけるアーサナについて考えることが多くなりました。

アーサナとは何だろう？
ヨガにおけるアーサナの役割や位置付けは？
何故、アーサナは大切なのか？

ヨガというと、ポーズを行うフィジカルな健康のためのものと想像する人は少なくないと思いますが、ヨガをもっとトラディショナルな観点から見つめてみると、日常生活の規律、心身と関係する呼吸を整えることの大切さ、心とのつき合い方などを含めた、人としてのあり方や、自分の人生との関わり方を教えてくれる壮大な哲学であることがわかってきます。

“整う“変化のプロセス

ヨガをしたことがある人なら誰でも知っている通り、アーサナは特定のポーズをとって、体の凝りをほぐしたり、気の巡りを良くしたり、身体を整えることをします。初めてヨガクラスに参加した方の多くが、クラス後に「普段は使わない部分が伸びた。」とコメントされますが、普段は気にかけないところに意識が向かい、ご自分の体の中にスペースを感じるからでしょう。目に見えない体の部位の存在に気づくからです。

アーサナは、筋トレなどと一緒で、陽ヨガであっても、陰ヨガであっても、続けることで変化を生んでくれます。数ヶ月、数年とコンスタントに続けることで、“整う”が実現していくことは、ヨガを実際に続けてこられた方なら誰でも実感があるでしょう。

ヨガは、多くのスポーツと違い競争する楽しみではなく、自分のことを知る好奇心を持たせてくれます。体が硬いことに気がつけば普段の姿勢に注意するようになりますし、呼吸が浅いことに気がつけばストレスの多い仕事時間のバランスを図るようになるかもしれません。ヨガは体を通して、自分の事柄に自然と気づきをあたえ、変化を促すきっかけになります。やがて、自分への信頼や安心感が、外側で起こっている競争社会に勝つことで与えられるものではなく、自分の内側から自然に湧き出てくるものなのだと気がつきます。

“今”の現実に素直になること

ただし、その“整う”プロセスを歪ませてしまうものがあります。それは、自分に対する“心の嘘”です。アーサナをしている際には、どんなことが起きても、現実をありのままに素直に受け取ることが大切です。

初心者の頃は、まだ純粋な気持ちがあるものの、ヨガを続けていると、上達したくなりますし、難しいポーズもできるようになりたいと誰もが思い始めるのではないでしょうか。向上心は続けるモチベーションにもなりますし、前向きな気持ちを生んでくれるのでいいことです。しかし、実は、その感情こそ、手放して捨てることが、アーサナにおいて大事なことなのです。何故なら、なりたい自分にばかりにフォーカスを当ててしまい、どうしても“今”の現実に目を背けがちになるからです。

ご自身の体の柔軟性を無視し、無理をして怪我をしたことはありませんか。
睡眠時間を削ってまでプラクティスをして、日常生活に支障が出ていませんか。
女性の場合、生理中なのに無理してプラクティスを続け、生理不順になってしまったことはありませんか。

ヨガは、理想の姿を与えてくれるものではありません。続けた結果、理想通りになることはあるかもしれませんが、９９％現実は理想とは違います。
アーサナは、体の不調和を素直に見せてくれます。体調の変化も明確にしてくれます。時に、老化というような、嫌でも自分でコントロールが不可能な変化も明らかにします。その場のその時の体の状態がくっきり見えてきます。

「こんなはずはない！」とか「こんな私はいやだ！」と拒否する感情も出てくるかもしれません。そんな時、良し悪しのジャッジをせずに、嘘をつくことなく、素直にまっすぐ体のメッセージを受け取れるかどうかが、本来あるべきアーサナとの向き合い方に繋がります。大切なのは理想ではなくて、“今“あることなのです。

ヨガという言葉は「つなぐ」という意味があります。

どこにどう繋がるのか？
繋がる相手は誰なのか？

自問自答してみてください。アーサナがさらに深いものになっていくでしょう。

• ＊「zoomによるオンラインレギュラークラス」の詳細は、Junostyleのウェブサイトをご覧ください。

• ＊Junostyleは、全米ヨガアライアンス認定スクールです。RYT200とRYT500の両資格の取得が可能であり、ヨガから瞑想までトータルで学べるヨガスクールです。特に、陰ヨガがメインとなりますが、ヨガを通して精神や心の質を高めることに注力しています。（詳細は＞＞＞こちら）

• ＊その他講座の詳細等は、ワークショップのお知らせ欄をご覧ください。

• ＊過去のワークショップを一定期間視聴できます。見逃した方、まとめて学習やプラクティスをしたい方におすすめです。詳細等は、オンデマンド〈見逃し配信〉をご覧ください。