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五月病を予防する陰ヨガ:アーサナの役割

アーサナの役割

新しい環境に慣れた頃にやってくる五月病。緊張していた状態が続き、少しホッとした頃に出てくるのではないでしょうか。

私も時々、燃え尽きることがあります。一つのプロジェクトに対して、大きなやる気を持って取り組んでいると、一定期間が経った後、すとーんと気が落ちることがあります。そんな時は、大概身体に異変が起きます。敏感肌なので、大概はお肌の調子が悪くなります。ひどい時は、痒みが出たり、さらに眠りの質が悪くなることも。そんな時は、心身の声に従うようにしています。

私は、陰ヨガの指導をする際に、「身体の声を聞きましょう。」とよく言います。アーサナは、自分が掲げたゴールを達成できると嬉しいものですが、そもそも、達成感とかゴールとかそういうものはアーサナにはありません。今、目の前にあるリアルな身体に意識を向ける練習こそが、アーサナのあるべき姿だと思うのです。 だから、「あーしたい。こーしたい。 」は、吐く呼吸とともに端っこに追いやって、今ある自然体の身体に目を向けることです。身体の声に耳を研ぎ澄ますと、段々と自分の身体のことがよくわかるようになってきます。

身体の訴えを無視すると、精神や病んでいき、うつになったり、精神障害が起きる可能性があります。“自殺”というニュースが世間を騒がすことが多々あります。そうなる前に、「精神のケアができる自分になっていたい!」と悲しいニュースを聞く度に、自分の今がちゃんと見えていることの大切さを思い直します。

身体の声を聞くには、まず、「委ねる」ことです。陰ヨガに限らず、陽ヨガをしていても同じです。まずは、自分をレスペクト。委ねて預ける感覚から全てが始まります。
陰ヨガをしていても、自分のアーサナと戦っている人は多いです。まずは、今の自分の身体を全て包括して包んであげましょう。「捻じろう!」とか、「もっともっと前に!」とか、そういう未来のことはいらないのです。今そこに横たわっている自分をただ知ってあげるだけ。

これができるのは陰を知っている人です。陰ヨガとか陽ヨガとか関係なく、陰があることは、ライフスタイルをより深いものにしていくと思います。


渡辺純子

株式会社ジュノスタイル代表取締役。陰(いん)ヨガ指導者。
Junostyle~自分らしい自然なライフスタイルを探す旅~というコンセプトのもと、陰ヨガ、アロマセラピー、食を通して「陰(いん)のあるライフスタイル」を提案。
とくに、女性のライフスタイルのバランスを追求し、日本全国やアジアで陰ヨガのワークショップを行っている。講師養成にも積極的に取り組んでいる。
全米ヨガアライアンス認定講師・英国IFA認定アロマセラピスト。
渡辺純子のブログ:https://junostyle.jp/ownerblog/