「陰」あっての「陽」

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今年初の易学の授業にて。

辰年にあたって、昨年の終わりに六十四卦がちょうど終わり、また最初の「乾為天(けんいてん)」の卦を勉強するタイミングが来ました。乾為天は、龍が立派に成長していく様を描いたとても力強い卦です。

その時の先生のレクチャーにグッときたのですが、乾は陽バリバリの龍をモチーフにしていますが、

どんなに立派な陽でもその裏で陰を育てないと人として成長はできない

ということです。

乾為天はリーダーの在り方のお手本として扱われることがほとんどですが、リーダーや社長であれば、陽のかっこいいバリバリ能力のある人になることは大切だけど、同時に若い人をどれだけ育てられるかという力も問われるということです。育てる行為は、陰の行為です。部下があってこそ、リーダーは表舞台で輝ける、ということ。横柄に「俺ってすごいぜ!」と自分のことばかりのリーダーは、地位や権力があっても、人徳がなく部下に慕われない空っぽな人なのです。実は、乾為天には空無という意味も内蔵しています。

つまり、陰があってこその陽なのです。

もし、易を学んでいる人がいらしたら、この乾為天をあなたはどう読みますか?

易の卦は読み方が人それぞれ違うので正解はないです。その分、読む側のリテラシーが問われます。どれだけ深く世界を観れているか、という人としての視野の広さや経験の深さも浮き彫りになります。

そう考えると、易を読むとき、エゴが強いと歪んだ読み方をする危険性もあるということです。私にとって、ある意味、瞑想を実践することは易の学びを深めることでもあったりします。

今までやってきたことが、ぴーんと繋がった日でした。

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